泌尿器科医|巴ひかる先生
排尿機能に悩む女性の、笑顔を取り戻すために。
「泌尿器科に女性を」 発信し続けたメッセージ
現在は泌尿器科にも女性患者が多くなりましたが、昔は泌尿器科といえば男性生殖器や性病、前立腺がんを扱うというイメージ。女性患者はとても少なく、尿失禁などは神経因性膀胱と診断され、効果的な治療法はありませんでした。しかし1990年代後半に尿漏れの手術が保険適用となったことや新たな治療法・薬の登場により、次第に泌尿器科に女性の目が注がれるようになったのです。
当時と今を比べると、女性泌尿器科にかかる女性患者の数は増え続けています。しかしこれは、単純に尿漏れ等に悩む人が増加しているというわけではありません。昔は症状があっても「治療法がない」「恥ずかしい」という理由で多くの人が治療しなかっただけのこと。つまり、この増加は、私たち専門医や医療関連企業が様々なメディアで「女性の排尿機能問題は多くの人が抱えているものであり、治療できる」と発信し続けた結果だといえます。
「治療すれば治る」からこそ もっと開かれた女性泌尿器科へ
私はこれまで「通いやすい泌尿器科」を作ることに力を注いできました。例えば曜日を絞って診察するのではなく、常に開かれた外来にすることなど、眼科に行くのと同じ感覚で泌尿器科に行くことができるようにしたい。そして、もっとあたり前に尿漏れや近年増加傾向にある骨盤臓器脱などに悩む女性が、「私は手術して治ったわ」と笑顔で話すことができるようにしたいのです。
私のところに来られる患者さんは、多くの人が症状のために過剰に人の目を気にしたり、思うようにスポーツや旅行が楽しめなくなったりしています。どんな風に困っていて、どんな風に治療をしたいのかは人それぞれ。だからこそ、私はいつも患者さん一人ひとりのニーズに合った治療を提供していきたいと思っています。そのためにも、様々な薬や治療法を取り入れたい。泌尿器科の治療法には施設認定が必要なものが多くあります。そういった認定はどんどん取得し、患者さんへの選択肢を増やしておきたいと考えています。
「発信し続けること」、「開かれた科であること」、 「治療の選択肢を増やすこと」。
やるべきことは まだまだあります。
いつでも清潔に、女性らしく着ていて気持ちがいい一枚を
ユニフォームへのこだわりは、着心地やシルエットはもちろん、いつでも洗えて清潔に保てることがあります。特に洗ってもしなやかでしわになりにくいウエアがお気に入り。袖口にゆとりがありすぎると邪魔になり、何度も折り返さなくてはならないので、スッキリとした袖口のものがいいですね。女性らしいAラインのシルエットは立ち姿をすっきり見せてくれるので、着ていて気分がいいです。