No.02 WHITE(白)
今回のテーマ ホワイト・白
白は浄化の色、みそぎの色、物事を明白にする光の色と言われます。まっさらな気持ちで新しいことにチャレンジしたい時、白の波動が心地よく感じられるでしょう。ところで皆さんは、漢字の「白」がどくろ(しゃれこうべ)の形をルーツとしていることをご存じですか?その色が白いので「しろい」という字は「白い」と書くのだそうです。人々から尊敬されるような立派な指導者のしゃれこうべは、その昔魔除けとして大切に祀られました。この色から連想されるイメージとしては「清潔な・完璧な・清楚な」などが挙げられます。
歯の色見本
11月8日は日本歯科医師会が定めた「いい歯の日」。80歳になっても自分の歯を20本以上保ちましょうという「8020(ハチマルニイマル)運動」の一環として制定されました。自分の歯が20本以上あれば、食生活にほぼ満足することができるのだそうです。歯をメンテナンスすることは心身の健康を保つことでもあるのですね。画像は歯科医院に常備されている「歯の色見本」。歯の色はAタイプ(赤茶色)、Bタイプ(赤黄色)、Cタイプ(灰色)、Dタイプ(赤灰色)の四つに大きく分類され、日本人の平均的な歯の色はAタイプのA3またはA3.5なのだそうです。
エスキモーの白
物体色としての白は「すべての光を反射する色」とされていますが、実際には入射した光を100%反射するわけではありません。最も白いとされる酸化マグネシウムの白色標準版で、その反射率は80%程度。一般的な白い紙の反射率は約65パーセント(マンセル明度で約8.5)となります。ところで、雪と氷の世界に暮らすエスキモーは他民族が一般に「白」と表現する色の語彙を数十種類も持っていて、日常生活の中で使い分けています。使い分けているということは、それら微妙な「白」の違いを目で見分けているという事ですから、ものすごいことです。
白い嘘
英語で「white lie」といえば悪気のない嘘、相手のために良かれと思ってつく嘘を意味します。「black lie」という言葉が存在しないのは、嘘をつくことはもともと良くないことだからでしょうか?また、日本語には「真っ赤な嘘」という慣用句がありますが、これはwhite lieとはむしろ逆の意味。まったくのデタラメ、つまり「真っ赤」なという形容詞が嘘を強調しているわけです。言語の違いによる色表現の違いには興味深いものが数多く存在し、日本語の「白黒」は英語では「black and white」。順序が逆になります。
陰陽五行説と白
飛鳥・奈良時代に中国からもたらされた陰陽五行説。五行とは木火土金水(もくかどごんすい)を指し、万物はこれら五つの要素により成立しているとされます。五行配当によると、たとえば木の要素は方角の東、季節は春、色は青と関連づけられています。私たちが普段何気なく使っている「青春」という言葉もここからきています。同様に火は南で夏、色は赤(朱)。土は中央で土用、色は黄色。金は西で秋、色は白。水は北で冬、色は黒となります。「秋が白い」と聞くと意外な感じがするかもしれませんが、詩人・北原白秋の号「白秋」を知らない人は居ませんね。